今日も足踏み

30代アルバイト男のつまらない独り言

20160417a 『百万畳ラビリンス』を読んだ

晴れ。風が滅法強い。


マンガ大賞にノミネートされた作品を最近読み始めた。今週はこの『百万畳ラビリンス』という作品。前置きが無く突然に和風な家屋が無限に広がる胃空間に飛ばされた女子大生2人組。多神という男と共に世界の謎を解き明かし攻略していく、というお話。


上下巻のみでさらりと読めて良い。終わり方は割と理想的だった。主人公独りきりであの世界にいるのは流石に苦痛だろうが好きなゲームの話が四六時中出来る相手がいるなら別だ。いつまでも2人で楽しんでいけるだろう。


マイナス思考な観点から見ると、特異な考え方の人間が現実世界で普通の人間に混じって暮らして行くのは難しい。其れでも大半は自分が折れて自分を出さずに周りに順応していく。そうしなければ生きてはいけないから、である。極々一部の才能ある芸術家や自らの手だけで財を成すことが出来る人間であれば人里離れた山奥にでも暮らしていれば良いのだろうが中々そんなことは出来ない。


故に特異な考え方をする主人公が生き生きとしていられるのはゲームなどの仮想現実か道理に囚われない非現実世界だけなのだろうし、幸福な時間というのはその中でしか作られないのだ。親友の寛子とは2度と会えないとしてもそれならばハッピーエンドだと言える。


絵はすごく生き生きとしていて良い。どこか『それでも町は廻っている』という作品に登場人物のやり取りが似ているような気がする。短い作品だしアニメ映画化なんてしないだろうか。今後に期待するばかりだ。





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